CCA処理木材 検出試薬

CCA処理木材 検出試薬

 家屋解体によって発生するCCA処理木材の分別方法の検討によって紹介されている検出試薬の相談をたまわります。
 使用時には解体家屋の土台等は表面が汚れていることが多いため、鋸で材の一部を切り欠くなどして汚れのない試薬塗布面を出すことが重要です。該当する部分に吹き付けると薬剤の注入された部分は青色に反応し、薬剤が注入されていない部分はピンク色またはオレンジ色を示します。
CCA未処理 CCA処理

 CCA処理剤とは、クロム、銅、砒素系化合物防腐剤です。木材の防腐・防蟻を目的として木材内部に注入されました。
 不適切な焼却により砒素を含む有毒ガスが発生し、焼却灰には六価クロム、砒素を含み有害です。
 主に使用されていた期間は、1978年(昭和53年)から1996年(平成8年)です。JIS規格の制定は1963年(昭和38年)、市場に出回るようになったのは1965年(昭和40年)です。水質汚濁防止法で砒素の排出基準強化がされたのが1997年(平成9年)であり、以降使用されなくなりました。
 主に使用されていた部材は土台用で全体の90%、それ以外には大引き、根太、木質パネル工法の枠材、木製デッキなどです。

 CCA処理木材は建築リサイクル法基本方針において「CCA処理木材とそれ以外の部分を分離・分別し、これが困難な場合には、CCAが注入されている可能性がある部分を含めてこれをすべてCCA処理木材として適正に焼却又は埋立を行う必要がある。」とされています。

北海道立林産試験場